松尾画報

辺境のカンガルーの近況

何色だ

横断歩道で、娘と信号待ちをしているときのこと。
「よく見てごらん、今は信号が赤いから、渡っちゃダメ」
「よーし、信号が青になったよ。行くよ~」

『なんでー?信号は緑やでー、青じゃないよー』
そういって動かない娘。そう来たか。
ぐぬぬ…、たしかにね、緑だ。あれはたしかに緑だ。

渡らずにもう一巡待つ娘と私。そして青。
「あ!見てごらん!青みたいな緑みたいなへんな色!」
「もっと近くで見てみよう!なんだ~、あれは~」

そう言って、娘の手を引いて、走って渡りました。
「この緑も一応青の一種」みたいな方便でごまかし、
この赤じゃない色のときは渡っていいよ、ということで。

で、後日、やっぱり調べてみました。
一体どうなってるんだ、信号機の色の呼称はよぅ。
我が家の家長の尊厳に関わるじゃないかよぅ。

調べてみたところ、日本語の「青」は古来から緑も含んでいて云々。
書き出すと長いのでここでは全部書きませんが。
緑だけど青って呼ぼう、という歴史があるようです、信号の青は。

青みたいな緑みたいなへんな色!はあながち間違いじゃなかった。
ま、結局のところ、娘に伝えたいのはね、
頭を柔らかくして、固定概念に囚われるな、てことですね。

世の中、正論だけで成り立っていない。
ある意味、当たり前のことなんですが。
なんというか、バランス感覚って大事ですよねぇ。