松尾画報

辺境のカンガルーの近況

こげ茶色

「古い会社の風景」が好きです。

 

古い会社ってなんやねん、ということですが、

イメージは昭和40~50年代くらい創業の会社。

創業者が会長、2代目の息子さんが社長、みたいな。

そんなに古くないんですけどね、実際のとこ。

 

古いというより「ひと時代前」って感じでしょうか。

こういう会社の何がいいかって、

「昭和の香り、雰囲気」が漂っているところです。

訪問したときに、あぁ、いいなぁ、懐かしいなぁ、と思うんですよね。

 

応接室の革張りのソファ、壁にかけられた賞状・感謝状、

タバコの煙でくすんだ変な柄の壁紙、クリスタルの灰皿。

社長室のサイドボードに入っているウィスキー、木彫りの熊、

隅っこに立てかけられているゴルフバッグ、などなど。

 

時代の空気を目いっぱい吸い込んで、

そしてそのまま留まっているような雰囲気。

当時のモノの考え方や価値観が感じられるといいますか、

今から新規でこしらえたらこうはならないだろう、ってのがいいんです。

 

明るくてナチュラルでシンプルで観葉植物おいてあって、みたいな最近の会社も、

いつかは「ひと時代前だなぁ」と感じるようになるんでしょうか。

きっとなるんでしょうけど、なんだかうまく想像できませんね。

オフィスという概念自体が少し変わってそうな気もしますね。

 

最近は、人生80年時代、100年時代、なんて言われますが。

半分の40年、50年でだって、十二分な変化ですね。

ほんと、どこへ向かうんでしょうか、この星と国と我々。

興味深い時代です、いろいろと。