松尾画報

辺境のカンガルーの近況

一段飛ばし

前回と少し同じような話で。

個人的に時代の空気感が感じられるって思っているのが、

「夜の街のホストの髪型」です。

キャストではダメです、ホストだけなんです。

 

10年ほど前に勤めていた会社で、繁華街の広告物をよく作りました。

ホストクラブの看板や名刺もたくさん作りましたが、

ビジュアル系バンドみたいな髪型の子が多かったイメージです。

派手に髪を逆立てたり、奇抜な色に染めたりといった感じの。

 

こういう髪型が広く流行ったのって、90年代後半くらいなんですよね。

GLAYが20万人コンサートとかやってた時代。

00年代前半には、世間ではもう落ち着いていたと記憶しています。

でも、00年代後半でもまだまだ主流でした、ホストの髪型界隈では。

 

それより前の時代の彼らの髪型というと、びしっと決めてる系というか、

オールバックみたいなイメージなんですよね、なんとなく。

がっちり80年代後半~90年代初頭のイメージ。

けっこうな時代の剥離があるように思います。

 

もちろん、時代の最先端をこまめに取り入れている子もたくさんいたでしょうし、

そもそも私自身、ホストの髪型を逐一チェックしてるわけではないんですが。

ただ、「爆発的に流行ったわかりやすいスタイルが長期間定着する」

といった雰囲気があるんじゃないかなぁ、と思うんですよね、あの世界には。

 

最近はいうと、かなりナチュラル系な髪型になってきた感じがします。

テレビで見る人気俳優さんも、切れ長目のさっぱりしょうゆ系の顔が好まれているような。

若者の趣向が多様化してきたというイメージはありますが、

ホストの皆さんの髪型も多様化していくんでしょうか、いよいよ。

 

消費離れ、コスパ重視、コト消費、サブスク化。

働き方改革、ダイバーシティ、グローバリゼーション。

もはや何が何だかわからない社会になりつつもありますが………、でもッ!

………ホストの髪型って、見てて楽しいですよね、なんだかね。

 

世の中、いろんな空気感で成り立っています。

楽しいですよね、そういうの観察するのって。