松尾画報

辺境のカンガルーの近況

NOW AND THEN

一ヶ月前、11月あたまにザ・ビートルズの新曲がリリースされました。
これが最後だと正式にアナウンスされた、本当に最後の新曲。

レノンが他界して43年も経ちますが、
最新技術で、古いデモテープから声をクリアに抽出できたらしく。

ハリスン他界からも、もう22年も経っています。
今回の曲を1994年にセッションした時の、彼のギター音も使用。

最後って知ってるからっていうのはありますけど、
一聴するとなんだか寂しさを感じる曲です。

冷たくて静かな水面に波紋が打たれるみたいな、
凛として強い打鍵のイントロのピアノ。

そんな少々緊張感のあるイントロからはじまり、
少しずつ温度があがってほぐれ、馴染んでいくような。

合成映像をたくさん使ったプロモーションビデオが、
ちょっとコミカルで面白いのも、温度上昇に影響していますが。

最後って知ってるから余計そう感じる、それはわかってるけど。
まあ、最後を飾るにふさわしい曲といいますか。

ふと浮かんだワードは「最期の瞬間」。
いまわの際ってこんな感じのなのかな?

私、まだバリバリに存命なので、よくわかりませんけど。
その瞬間にふさわしい気がする、そんな音と展開。

なんだかんだ微笑みながら旅立てるんじゃないか。
後悔は感じなさそうな、きっと感謝であふれてそうな。

ゴリゴリ存命&身近な人の死もまだ少ない私ですが、
この曲みたいな雰囲気で旅立てたらいいよな、と思いました。

万人におすすめできるポップさはないけど、
ひとつの到達点として、なかなか味わい深い曲です。

曲もコミカルなプロモも、YouTubeで公式に配信中。
興味がある方はぜひ。美しい曲です。