松尾画報

辺境のカンガルーの近況

踏切風景

引越した家の近所に、踏切があります。

私ごとですが、幼少の頃、電車は身近なものではありませんでした。

だって近くに電車通ってないんですもの、うちの実家。

どこに行くにも車ですもの。

 

そういう環境で育ったというのもあるんでしょうか、

踏切には妙な風情を感じます。

大きな音、不安げな雰囲気、立ち止まる時間。

眉をしかめながらも、つい引き込まれちゃう。

 

なんと表現するのか難しいですけど、

踏切には「町」を感じます。

あれに乗ってこの町を出て行く感じ。

あれに乗って誰かがこの町に帰ってくる感じ。

 

踏切で待つ時間は苦になりません。

いろんな人生を運んでいる感じがするんですよね、電車って。

私とは交わらない誰かが、線路の先のずっと遠くへ行くわけです。

夕暮れは特にいいですね。カラスの鳴き声とかシチューの匂いも足しとこう。

 

ノスタルジックなドラマやアニメなんかで出てきそうなイメージ。

夕暮れの電車、踏切、川、鉄橋、焦燥、走る誰かのシルエット。

あれはあれで、ある意味、日本の原風景といいますか。

どうでしょうか、伝わりますかね、これ。

 

京都市から少し南の宇治市あたりに、特にそんなイメージがあります。

奈良県内でいえばどこでしょうね…?

田原本とか、広々としてて線路が長くていいんじゃないですかね。

田原本って鉄橋ありまったっけ?どうだっけなぁ。

 

子供の教育に良いような気がしますね、踏切って。

心の原風景として残ればいいのかなと思って、

踏切では娘と手を繋いで、通り過ぎる電車を待つことにしています。

少しでも心に残ればいいなぁ。

 

 

 

余談ですが、電車キャラクターの「トーマス」って、

なんだかちょっと怖いって思うのは私だけでしょうか。

顔面が走ってくるっていうのが、ちょっと、どうもねぇ…。