松尾画報

辺境のカンガルーの近況

賛辞

「おしりたんてい」ってご存知ですか?

Eテレでアニメ化もされている、児童向けのキャラクター。

顔がおしりの形になっている探偵です。

このおしりたんてい、なかなかにイカれてて面白いんです。

 

まず何がイカれてるってね、顔がおしりなんですよ、彼。

なにはなくとも、顔がおしりってだけで、強烈な個性です。

しかし下品なところは全然なく、賢くて優しい紳士です、彼。

好感度はかなり高いわけですよ、読んでいるとね。

 

犯人へのとどめには、やっぱりガスを使います。

「失礼こかせていただきます」の決め台詞とともに。

劇画タッチの決めページの絵面にうちの娘もケラケラ笑っていますが、

下品さどころか勇ましさを感じます、私的には。

 

またね、しっかり描き込まれた情報量の多い本なんですよ。

本筋とは関係ないところにも魅力的なキャラがたくさん描かれていて、

それぞれ個別にストーリーを想像したくなる絵。

「ウォーリーをさがせ」に通じるものがありますね、あの描き込み具合。

 

アニメはまだあまり見てなくて本ばかり読んでるんですが、

読んでも読んでも飽きません。私も、娘も。

購入から一ヶ月近く経ったので、そろそろ次を買おうと思ってるんですが、

きっと次のも長く読めるんだろうなぁ、と思って楽しみにしてます。

 

いやぁ、よくできたいい作品だなぁ、と思ってまじまじと眺めます。

そして、まじまじと眺めるとね、やっぱり思っちゃいますね。

「顔がおしりって、やっぱり冷静に考えてイカれてるよな…」って。

口がおしりで、おしりもおしりじゃない、あなた。

 

本屋で見かけたら、パラパラとめくってみてください。

描きこまれたページは特にじっくりと眺めてください。

面白いですよ、そしてイカれてますよ。

だって顔がおしりだもの、彼。