松尾画報

駒汚れなく道険し

菱湖書 桂馬

現在山形県天童市で開催されている「第67回 天童桜まつり」で、その中で名物となっている「人間将棋」が行われました。たくさんのの桜が咲き乱れる舞鶴⼭に大きな将棋盤が設けられ、その上で甲冑や着物姿を身につけた人々が将棋の駒となり、軍師であるプロ棋士の指示に従い動いて対局を⾏う、という壮大なイベントです。
新型コロナ対策で観客は抽選という入場制限の中ではありますが、3年ぶりの開催でありおまけに参加されるプロ棋士のお一人が藤井聡太五冠(もうお一人は佐々木大地六段)という事で、NHK全国版のニュースにも取り上げられるなど注目を集めました。私の師匠も山形県将棋駒協同組合の役員という事でいろいろ取り仕切られていたそうです。
私が山形県で仕事をしていた時がまさに新型コロナで中止となっていた時期で、結局一度も見に行く事ができませんでした。いやぁ、行きたかった。。期間中は色々な将棋駒の展示即売会も行われているという事で、色々な駒を見て勉強する機会になるのでいつか参加したいものです。

さて。菱湖書の桂馬が彫り上がりました。

難しかった。。桂馬って字体はシンプルですがその分バランスが大切で、一部おかしくなっただけで印象が大きく変わります。おまけに馬の下半分、カーブのところはスムーズに彫れないとガタガタになります。

今回もこの駒を師匠のところに送ってご指導を仰ぎます。どのようなご指摘を頂くのか、今回もドキドキです。