松尾画報

辺境のカンガルーの近況

様式

ふと思い出したので、書きましょう。

10年以上前、広告制作会社で働いていた時、
京都・祇園の中華料理屋のオープンに携わりました。
スタッフもオーナーも全員中国人のお店。

どんな広告を作るにしても、食べ物の写真はいるなということで、
メニューを片っ端から撮影する日を設けました。
シェフ2人と調理補助2人、撮影は私1人。

どんどん出来上がってくる料理をばしばし撮っていき、
撮影が終わった後には、円卓いっぱいの料理皿。
終わると同時に、箸と小皿が持ち込まれます。

「ハシモトさんも食べてってヨー」とオーナーさん。
キッチンもフロアもスタッフ総出で料理を囲みます。
みんな、左手に小皿、右手にお箸。

おかずをあっちこっちと摘んで自分の皿に乗せ、
みんな大声で話して笑いながらご飯を食べます。
「これが中国の食事スタイルなのヨー」と教えてくれました。

オーナー以外は日本語も英語もあまりできなかったみたいで、
オーナーがずっと私とお話ししてくれたんですが、
中国語マシンガントークのスタッフたち、とっても楽しそう。

場の熱量がものすごかったのを覚えています。
この晩ごはんを楽しみに1日頑張れるよなぁ、なんて思いました。
店名忘れちゃったけど、あの店、まだあるのかなぁ。。。。

なんてことを、思い出していました。
中華料理屋で小鉢たっぷりのランチセットを食べながら。
なんだかすごくいい思い出です。