松尾画報

辺境のカンガルーの近況

擬似タイムスリップ

ここ数週間、ある作家のエッセイを読んでました。
1990年に書かれた本。もう30年前の本ですね。

ヨーロッパ各地を転々と移り住みながら小説を書く日々。
その日記集みたいな感じの本。

小説みたいに深い意味のある文章でないので、
さらさらと読めて、当時のヨーロッパの感じがよく伝わります。

どこの地方は何が美味しいとか、どこの島はどんな気候だとか、
どんな国民性だとか、まあそんな他愛もない話。

日本のバブル期をヨーロッパから見ているのも面白く、
ここ数年はすごく日本人観光客が増えてきたなんて描写も。

通貨もまだユーロじゃなく、フラン、リラ、マルク、ドラクマ。
なんだか華やかで、これはこれでいいですね。

だいたいどこの国でも日本の常識が通じないというか。
酔ってるバス運転手、注文をとらない店員、役に立たないルール。

ところ変わればっていうのは、今でもきっとそうなんでしょうけど、
場所によっては30年の間にまた変化してそうな気もします。

海外旅行が高嶺の花という時代でもないですけど、
やっぱり今とは少し違ってそうな感じで面白い。

なんだか新しい扉を開いた感じがしました。
こういうのって他にもたくさんあるはず、探してみよう。