松尾画報

辺境のカンガルーの近況

意地

例によって、娘のことを書きます。ただいま2歳。

 

随分と言葉を覚えてきて、高い好奇心も相まって、しゃべくりの毎日です。

「なぁに?」「だぁれ?」を覚えてからますます拍車がかかっちゃって、

目に付いたものは片っ端から「なぁに?」と聞いてきます。

 

というか、ただ覚えたての「なぁに?」が言いたいだけ。

何もない壁を指して、何度も何度も「なぁに?」と聞いてきます。壁です。何度聞かれても壁。

なんなら答えてる途中にかぶせて聞いてくるので、こちらも負けじと応戦します。

 

「これはね、かぁべって言うの」

「これもね、かぁべ。さっきと同じやで」

「かぁべやで、壁。分かった?かぁべ」

「かぁべな、壁。ウォールや、ウォール」

「かぁべ、かべかべかーべのお壁さん」

「かぁべ、あとその手前に空気たくさん」

「かぁべ、あと窒素たくさん、8割窒素」

「かぁべ、クロスを貼ったかぁべ」

「かぁべ、石膏ボードの上にクロス貼ったかぁべ」

「かぁべ、ジャイアンの昔の声優さんはたてかぁべさん」

「かぁべ、いつか人生に立ちはだかったときには乗り越えなければならないかぁべ」

「かぁべ、ケイ!エー!ビー!イー!かぁべ」

 

聞かれてますからね、無視するわけにはいきませんので。

もはや意地です、いけるところまで答え続けます。

千本ノックを受けている気分です。

 

子育ては忍耐とはよく言ったものです。忍耐の方向性がやや違う気もしますが。

たまに、こんなことででええんやろか、と思わなくもないですが。

まあまだ2歳ですし、細かいことはいいでしょう。

 

恐ろしいのは「なぁに?」「だぁれ?」が「なんでぇ?」に進化することですね。

そこまでいくと、さすがにあんまり適当なこと言っちゃいけない気がします。

今から憂鬱です。空がなんで青いかの説明とか難しそうだなぁ…。