松尾画報

辺境のカンガルーの近況

彼の満足感

先日、トランペットが吹けるという方と食事をしました。

プロミュージシャンの方とかそういうわけでは全然なく、

学生時代にジャズバンドをやっていたという方。

まあ、それほど珍しい経験でもないっちゃないんですけど、

ちょっと面白かったなぁ、という話が聞けまして。

 

30代の彼、最近ではなかなか演奏する機会もないですが、

20代の頃は友人誰かが結婚するたびに楽器を持って集まり、

結婚式の余興で演奏するという時期が続いたそうです。

分かります、管楽器でなく弦楽器ですが、私も少し似たようなものでした。

そんな20代の演奏ライフを続けているうちに、こう思ったそうです。

 

 

「僕らは結婚を祝うために、演奏できるようになったようなもんだな」と。

 

 

結婚式での演奏って、なかなか楽しいものです。

大体みんな喜んでくれますし、演奏してる方も久しぶりで楽しいし。

学生の頃はすごく熱を入れて、いろいろ考えながら演奏していたけど、

こう言っちゃなんですが、当時考えてた程には大して意味ないんですよね。

楽しく演奏できれば、それでみんなハッピーなわけです。

 

「結婚式でトランペットを吹きまくるという体験」がたくさんできた。

別にそのために日々トランペットを練習したわけじゃないと思うんですが、

彼にとっては、そこが終着点でよかったんですよね。

そこには一定の満足感があるわけです。

楽器を演奏するということに関しては、ひとつのゴール地点にたどり着いたということでした。

 

なかなかに興味深い話でした。

やっぱり今年は、「満足感」について考える年にしよう。