松尾画報

辺境のカンガルーの近況

ぴょこん

先日、大阪・四つ橋筋を歩いていると、
おばあちゃんに呼び止められました。
歩道でかがんで、ハンカチを差し出しています。

ハンカチの先には………まるっとした緑色の小鳥。
「ちょっと、お兄さん、この子、全然動かへんねん」
「自転車に轢かれそう。そこの靱公園まで連れてったってぇな」

お、おぅ、わかりました。
鳥の扱いに特に詳しくはないけど、やってみよう。
なんで私が?感はちょっとあるけど、確かにほっとけない。

まず、鳥をよく観察してみます。
地面にどっかり、こんもりと丸い。
饅頭みたい。………果てしなくかわいいな。

見た感じ、身体に目立つ外傷は見当たらず。
そ〜っと包み込んで少し持ち上げて…うん、足も無事。
と、ぴょこんと飛んで私の手から逃げました。

身体ふたつぶん、ほんのひと飛び。
全然勢いがない。やっぱり弱ってるのかな?
「お兄さん、そのぴょこんで公園まで連れてったってぇな」

…まじかよ、ぴょこんを連続発動させて四つ橋筋渡れってか。
無理無理、しっかりホールドしてそ〜っと歩いて渡ります。
渡り切ると同時に、またも私の手からぴょこん。

そのまま3mくらい高く飛んで、木の枝に着地。
ミッションクリア…で、いいのかな?いいんだよな、これ。
「ありがとう!お兄さん!もう大丈夫やわ!」

大丈夫、なのかな…?でも他にやりようないしな。
おばあさんと(なぜか)お互いお礼を言い合って、
ミッションクリアとしました。

目に焼き付いているのは、小鳥の鮮やかな美しい緑色。
今、ネットで検索するとウグイス?いや、メジロか?
色的にも人馴れ的にもメジロかな。目の周り、白かったっけ?

鳥についての本でも買おうかな。
知らないことが多すぎるぜ、この人生。
元気でいればいいんですけどねぇ、あの小鳥。