松尾画報

辺境のカンガルーの近況

ただ納得

先日、ドイツ人の友人・エノ君と飲みながら話してるとき、

街のつくりについてこんな話題になりました。

「日本は街がずっとシームレスに続いていくね」と。

 

どういうこと?と聞いてみたところ、

「京都と大阪と神戸の間なんてずっと街じゃないか」とのこと。

はぁ、まあたしかに。ずっと街です。なにかしら建ってます。

 

「ドイツは都市があって、周りに衛星的に村が散らばってて、

それがまとめてひとつのコミュニティって感じ。

そこから数十キロ離れたところに次のコミュニティ」だそうです。

 

そういえばフランスの街や村もそんな感じだった気がします。

もちろん間にちらほらと家や畑はあるんですが、

街と街を道路ががっつり繋いでる感じ。

 

エノ君にそう伝えると、うんうんと頷きます。

日本は山間部の割合が多くて、海や川沿いの細長い土地が多いからかな?

うんうん、きっとそう。二人で頷きます、うんうん。

 

でもね、エノ君、日本も昔はそうだったんだよ。

城があって町があって農村があって、その一帯を治める領主がいて。

昭和初期とか戦後とか高度経済成長期とかに変わっていったのかな、たぶん。うんうん。

 

ドイツは今もそんな感じなんだね、うんうん。

地域によってはずーっと平野だからね、うんうん。

北海道やアメリカはそういうつくりだよね、なんとなく想像できるね、うんうん。

 

うーん、どっちがいいんだろうねぇ。

きっといいも悪いもないよね、なるべくしてなっちゃったんだから。

そうだね、きっと必然だったんだろうね、うんうん、うんうん。

 

 

 

という会話。特になんてことないんですけど、その日以来、

広い平野にポツンと築かれた都市と周りに点在する村と、

その外にすーっと伸びていく川・森・道路のイメージが止まりません。

なんだか妙な爽快感を覚えるのは私だけでしょうか。

こんど会ったらエノ君の印象も聞いてみよう、うんうん、うんうん。

 

しかしよく頷くんですよね、エノ君。

つられてこっちもたくさん頷いちゃいます。

うんうん、うんうん、うんうん。