松尾画報

辺境のカンガルーの近況

18歳

私が高校生のとき、

当時の私に響いた衝撃的な歌詞がありました。

テレビにもたくさん出てた日本人ロックバンドの有名な曲。

以下、その歌詞の引用です。

 

 

 

外国で飛行機が堕ちました

ニュースキャスターは嬉しそうに

乗客に日本人は「いませんでした」

「いませんでした」「いませんでした」

 

僕は何を思えばいいんだろう

僕は何て言えばいいんだろう

こんな夜は逢いたくて逢いたくて逢いたくて

君に逢いたくて君に逢いたくて

また明日を待ってる

 

 

 

その年のセンター試験にも出たんです。

現代文の問題として、どこかの教授の論文かなにか。

同級生の間でちょっとした話題になったんですよね。

それもあって歌詞を今でも覚えてるんですよね。

 

ちょっとうろ覚えな点もあるんですが、その論文曰く、

「問題提起ではあるし、ある種の糾弾ではある。

しかし、この題材を扱うということ自体がある意味では、

ロックバンドはニュースキャスターと同じ立場であるとも言える」みたいな。

 

要は「問題提起してる君らも、ある意味では彼らと同じだよ」と。

その情報や現象を題材として使い、利益を得ているのだから。

この点だけに限れば、そもそもニュースがなければ君らの歌も存在しない。

一方的な攻め手ではない、それを意識することから目をそらしてはならない、的な。

 

ずいぶん古い話なのでディテールはかなりあいまいですが。

多角的なものの見方、というのを実感しました。

えぇ、そんな見方すんの、この名曲を?と思ったものです。

18歳の心には、それなりの衝撃でした。

 

だからでしょうね、私のセンター試験の成績がちょっとアレだったのは。

いやもう、ほんと困っちゃたんですよねぇ、はははー。