松尾画報

辺境のカンガルーの近況

衝動

『水族館でお魚ちゃんの絵を描きたい』
娘が唐突に言い出しました。

なんで急に魚の絵?とは思いますが、
ま、絵を描くことはおおいに結構です。

そんなわけで京都水族館で絵を描いてきたんですが、
これが思ってた以上にハードでした。

当然のことながら人が多いので、
陣取るのは人が少ない水槽の端に限られます。

『暗くて見えないよ』『お魚ちゃんがこっち来ないよ』
なだめすかして、なんとか端っこで描かせます。

娘は左手にスケッチブック、右手にペンなので、
ペン色の交換は私の役目になります。

『みずいろ』『きみどり』『きらきらピンク』
『違うよ!細いのじゃなくて太い方のきらきらピンク!』

完全に顎で使われるアシスタントです、私。
スケッチブックを支える補助なんかも求められます。

かつ、他のお客さんの邪魔にならないように、
周りには常に注意を払わなければなりません。

絵を描いてると子どもや老人が結構話しかけてくるので、
それらの相手も、もちろん私の役目です。

『まぁ、お嬢ちゃん、絵を描くのが好きなのね』
「えぇ、絵の面白さに目覚めて、かれこれ2時間ですかね、ははは」

せっかくの休日に何やってるんだ、って気にもなりますが。
ま、やりたい衝動は大切にしてやらないと。

『次はジンベエザメ描きたい』らしいですけど。
海遊館はさらに人が多くて大変そうので、んー、また来年。