松尾画報

辺境のカンガルーの近況

洪水

大阪駅前、第1とか第2ビルの話。

ビジネスマンが多い街ですから、お昼どきは安いランチがあふれています。

いくら古いビルとはいえ、そんな価格でテナント料払えるのかってくらい。

弁当を作れなかった日は、ありがたく利用させていただいております。

 

ある日のある定食屋さん。ランチ均一500円。

日替わり定食を頼みます。今日はハンバーグ。

すごく美味しいというわけではないけど、なにせ500円。

キャベツもりもり。嬉しすぎる。安すぎる。

 

お店の大将、リモコンでテレビをつけます。

大きな壁掛けテレビに流れるワイドショー。

なかなかの大音量です。まあ、仕方ない。

お昼の定食屋にありがちな光景ですね。

 

が、大将、おもむろにラジオもかけだしました。

ああ、忘れてた、こっちも。という具合に。

流れる大音量の演歌。

こっちはありがちな光景ではないです。

 

音の洪水です。普通の定食屋の2倍うるさい。

しかし、テレビの音とラジオの音、絶妙な音量バランスです。

どちらかに偏ることなく、5:5のバランス。

どちらもきちんと聞こえます。これは地味にすごい。

 

ずっと聞いているうちに、心が少しずつ演歌寄りになっていきます。

TVには無音の瞬間が度々あるんですね。VTRやCMの切れ目とか。

その度にすうっと流れる演歌オンリーの時間。

心に響きます。もっと聞きたい。

 

なんだか妙に贅沢な時間を過ごした気分で、昼食を終えました。

キャベツもりもりランチが食べられて、情報収集ができ、演歌にもふれられるお店。

けど、大音量すぎて再来店はちょっとね…。

5:5っていうか、8:8くらいのバランスでした。