松尾画報

駒汚れなく道険し

息子の将棋盤

藤井二冠が棋聖戦五番勝負で渡辺明三冠に3連勝、初防衛を達成したと共に史上最年少で九段に昇格されました。強い、ただただ強い。渡辺三冠先手の矢倉の将棋でしたが終盤までどちらが勝つかわからないギリギリの展開の中、反撃にタイミングを見逃さず渡辺玉に迫り寄り見事に勝利を収めました。現役最強と言われる渡辺三冠を相手に、厳しい攻撃を受けながらも怯まず冷静に指し回す、ものすごい18歳です。
しかしそんな勢いに乗っている藤井二冠の前に立ちはだかるのが豊島将之竜王・叡王。藤井王位に対する挑戦者として王位戦七番勝負が開始され第一局を勝利しました。藤井二冠が持ち時間を大幅に残したまま負ける、という完勝です。通算成績も豊島竜王・叡王の7勝1敗。藤井二冠が苦手に感じてるところもあるのでしょうね。でも藤井二冠目線で言えばそういった相手を攻略する事が成長につながるはずですから、今回の王位戦と立場が入れ替わる叡王
戦は注目です。

ところで息子が将棋の初段に昇格したお祝いと誕生日プレゼントを兼ねて将棋盤をプレゼントしました。

素材は国産の本榧(かや)で厚みは1.5寸(約4.5cm)。最高級品と言われる宮崎県産の日向榧とかではなく、綺麗な部位が見つかりにくい貴重な一枚板でもない3枚のハギですが、やっぱり榧の盤って触り心地が最高です。一緒に写っているのは私が練習で彫った駒ですが、出来はともかく榧の盤に黄楊の駒という組み合わせは打った時のパチッという音といい、しっとりとした置き心地といい、指先から伝わる感触が堪りません。息子も大満足のようで時間があるとパチパチと駒を盤に打ち付けています。

こりゃ、父ちゃん頑張ってもっといい駒彫らなきゃね。
よし、頑張るぞ。