松尾画報

辺境のカンガルーの近況

役得

先日、とあるホテルで料理写真を撮影しました。
料理写真撮影の仕事でよくいただくのが、
「どうぞ食べていってください」のお言葉。

撮影用の料理って見た目を整えるだけで、
味付けをしていない場合もよくあります。
そういうのは後で、味を整えて賄いにすることが多いそうで。

でも、今日の料理は全て食べられるように作ったとのこと。
2コースぶんの和食。おぉ、がっつり。
「全部ハシモトさんのですので。食べたいだけどうぞ」

残してもいい、ということですけど。やっぱ燃えますよね。
せっかくだし完食してやろう、ってなりますよね。
広いテーブルに一人座り、気合を入れて、いただきます。

満腹感が来る前に、手早く食べ切るべきです。ぱくぱく。
んん…美味しい…。美味しすぎてしかめっ面になるくらい美味しい。
もったいないけど、片っ端から一口でぱくぱく。

さくさくと箸を進めているうちに、思いました。
これ、完全に「孤独のグルメ」の絵面だな。
松重豊さん主演の、おっさんが一人でご飯食べまくるやつ。

ハモ、アユ、ステーキ、全部一口でぱくぱく。
なんかもう、世の中のみなさん、すみません。ぱくぱく。
素晴らしい料理を次々に口に放り込む罪深さ。

後半さすがにかなり苦しかったですけど、
烏龍茶のスッキリ感リセットを駆使し、完食できました。
孤独のグルメでも、いつも烏龍茶頼みますもんね、そういえば。

なんかこうバチとか当たらないかな、これ。
当たっても文句いえないよな、こんな贅沢。
これでもかってくらいの役得でした。