松尾画報

辺境のカンガルーの近況

千手観音になりたい

休みの日に回転寿司に行きました。

家内は普段がっつり育児をしているもんですから、

たまにはゆっくりと外食して気分を晴らしてもらおうという趣旨ですね。

親が何かを食べると娘も食べたがるので、娘の食事も同時に始まります。

当然私が食べさせるわけですが、いっっっそがしいんですよねぇ、これが。

 

 

酢飯や生魚はちょっとなぁ、ということで、持参したおにぎりがメインディッシュ。

それだけではちょっとなぁ、ということで、サラダを注文して分け与えます。

ドレッシングはちょっとなぁ、ということで、かかってない部分を選り分けます。

この固さはちょっとなぁ、ということで、お湯に浸けてふやけさせたりします。

常に妥協なき最高の食事を与えたいですもんね。

 

 

流れるレーンからも気をそらせてはいけません。

娘が食べられそうな皿があればさっと取り、いろいろとチャレンジさせてみます。

オムライス寿司の玉子部分を選り分けたり、牛塩カルビをさっと湯で洗って脂分を減らしたり。

もちろん娘は一貫全部食べられないので、私が残りを食べることになります。

個人的には全然食べたいネタではないんですが、そこはまあ、お父ちゃん我慢ですよね。

 

 

とはいえせっかくのお寿司なので、自分の食べたいネタも取りたいもんです。

ますますレーンから目をそらせませんが、娘は基本、怪獣です。

口に入れたり、つかんだり、投げたり、落としたり、怪獣のいろんな行動に対処しなければなりません。

ようやく回ってきた鯛や鮪も取る暇がありません。

流れていく後ろ姿をなす術なく眺めるのみですが、お父ちゃん我慢ですよね。

 

 

いやいや、タッチパネルで注文しなさいよ、と思ったでしょう?

私、回転寿司で自主的に注文するのはラストオーダーだけ、と決めています(サラダは例外です)。

次は何が回ってくるかな?という回転寿司特有のわくわく感を味わいたいですもんね。

 

 

ようやく取れた好みのネタを食べるのも、なかなか大変です。

わさびをつけ、醤油を垂らし、味わって食べ、お茶を飲み、ガリで口直しをし、またお茶を飲む。

この一連の動作を気持ちを込めて行うのが、回転寿司における私の幸せというものです。

が、もちろん、そんな余裕は一切ありません。なにせ怪獣がいますから。

怪獣に手を焼いている間に、私のお寿司からはどんどん水気が失われていきます。

 

 

怪獣が食事に飽きてくると、寿司が回っているベルトに興味を示して手を伸ばしたりします。

もちろん止めます。指を挟むと大変ですし、ネタにチョップとかされても困りものです。

さらに食べなければならない皿が増えますからね。さっきのオムライス寿司もまだ残ってるのに。

 

 

そんな感じですので、食事開始10分後には家内も加わり、すっかり二人がかりで格闘してるわけです。

ゆっくり外食の予定が悪いなぁとは思いますが、まあ許してもらいましょう。相手は怪獣ですから。

そんな休日でした。あぁ、忙しかった。