松尾画報

松尾の独り言

酒、好きそうな顔

某新聞社を勇退され、人生の成すべき事を達成され、毎月外来受診して頂いている患者様ご夫妻がおられます。
なんでも、現在はご夫婦で日本国内の贅沢な旅を楽しんでおられるとのこと、羨ましいかぎりです。
御年80才を超えてもお声に張りがあり、豪快かつ竹を割ったようなお話しっぷりは、非常にユニークな存在です。
ある時、お土産にとお酒を頂きました。
有り難く頂き、丁重に、今回限りにしてくださいとお伝えしました。
翌月の受診時、また持って来られています。
もう、勘弁して下さいとお伝えすると、「もっと持って来ます」と引かれません。
逆効果と考え、涼しげに頂くようにしたところ、「次は一升瓶で持って来ます」と、翌月、重いであろうに本当に一升瓶を持って来られました。
もはや、何でですか?とお尋ねすると、「酒、好きそうな顔してますやんっ」と一言。何も返答できず。
自身のボキャブラリの少なさとインターセプト力の低さに落胆しました。
般若湯ととらえ、スタッフとともに大切に頂いています。
酒、好きそうな顔って、と思わず鏡を覗きました。