松尾画報

松尾の独り言

胃ポリープ

松尾です
先日、知人から「健康診断で胃のポリープを指摘されたけど、どうしたらいい?」と相談を受けました。
診療期間中は超多忙でありブログも滞っていたので、お正月休み中の私にとって、自分の得意分野を、勝手に思い込んでいるのですが、誰よりも正確に説明できる機会を得たとほくそ笑みました。
結論は、先ず、白井先生と奥田先生と松尾の誰でも良いので、まつお内科で内視鏡検査を受けて下さいということです。
詳しく説明すると物凄い文字数になるので、かなり要約します。
1)先ず、ピロリ菌感染があるのかどうか。
2)ポリープのサイズと表面の性状。
3)必要なら病理組織検査による裏付け。
4)胃癌はポリープとして隆起するよりも、陥凹といって凹むものが多いこと。
5)最近は、ピロリ菌感染の減少とともに胃底腺ポリープやMFWL(多発性白色扁平隆起)といった、放置可能、自然消失も期待できる良性病変が3人に1人程度みられる。
珍しく、5)については病理学的な検討や未だ解明されていない癌化のポテンシャルなど、個人的には非常に興味のある病変なのですが、MFWLについては昨年末から前向き研究が九州地方の大学で始まったばかりです。少し難しい話になってしまいました、すみません。
何故、まつお内科で内視鏡かと申しますと、最近も近隣他府県の消化器病を専門とされる医療機関で、ピロリ菌陰性のMFWLを腸上皮化生(ピロリ菌陽性の前癌病変)と説明を受けられた患者様が心配して内視鏡画像を持参で受診されました。少し驚きましたが、前医での検査の際にはそのように見えたのかも知れません。白井先生や奥田先生はじめ、他院であっても私の周りの先生方は皆熱心であり、そのあたりを熟知しておられ、的確な検査を受けて頂けますのでご安心下さい。