松尾画報

『心呼吸』by柴犬

京都音楽博覧会 2025

京都音楽博覧会2025に行ってきました。第19回目となる京都音楽博覧会ですが、参加するのは2009年、石川さゆりさんが出演された時以来の16年ぶりでした。お目当ては、マカロニえんぴつ(娘)とASKA(私)でした。マカロニえんぴつは、アニメ「忘却バッテリー」のエンディングテーマ「忘レナ唄」が好きです。ASKAは私の青春時代の人、当時はアルバムをかなり聴いていましたが、2014年、覚醒剤取締法違反で逮捕されて以降、表舞台で拝見することが無くなり、私も子育てで忙しかったので、その後の消息を知りませんでした。チラシで久しぶりに名前を見て、懐かしくなり行ってみようと思いました。

ASKAの生歌を聴くのは初めてでした。「恋人はワイン色」から始まって、「うわー、懐かしー!」、粘りのある歌い方、それでいて透明感のある美しい声、奥行きを感じる表現力、屋外に響き渡るすごい声量、20年以上ぶりに聴きましたが、その歌唱は全く色褪せておらず、一気に心を持っていかれました。ASKAをCDで聴いていた頃、私はまだ独身で未熟で身勝手で必死でもがいていた時で、その時の気持ちも丸ごと全部思い出して胸熱でした(メンタル・タイムトラベルというらしいです)。2曲目は「SAY YES」(1991年)、前奏を聴いて歓喜し沸き立つ会場、今でも私は全部の歌詞を覚えていました。「愛には愛で感じ合おうよ 恋の手触り消えないように」このフレーズ、大好きだったな・・。「僕はこの瞳で嘘をつく」、浮気がバレたくない男  VS  見抜きたい女の曲でロックでアップテンポで、カッコ良く、ズルい男の焦りを歌っています。ASKAのシャウトに痺れます。そして名曲、「YAH YAH YAH」(1993年)、皆が拳を握り上げて「YAH〜 YAH〜 YAH〜」と大合唱、会場の一体感が半端なかったです。「今からそいつを これからそいつを殴りに行こうか〜」、今の時代、この歌詞はコンプラ的にアウトになるのかな・・と思いながら、この歌詞に随分、勇気と元気を貰ったなぁ・・と昔を思い出しました。音楽博覧会なので、ASKAのコアなファンばかりじゃなくて、10代〜60代、70代?、様々な世代の人が見に来ています。そういう自分も20年以上、ASKAの曲を聴いていなかったわけで・・。娘に、「(SAY YES、YAH YAH YAH)知ってる?」と聞くと、「知らん」。「ママの世代でこの2曲、知らん人おらんで」と言うと、「今で言うとどういう感じ?」と聞かれ、「米津玄師のLEMONとか、YOASOBIのアイドルかな」と答えました。10〜30代の人はどれだけASKAを知っているんだろう?そんな中、こんな感動的なライブが出来るなんて、鳥肌どころが、頭の毛が逆立つ感覚を覚えました。最後の曲は「BIG TREE」、シングルカットされてなかったけど、アルバム「TREE」で聴いてました。壮大なスケールのエール曲・・泣けました・・。

帰宅途中のJRで、Xを覗くとASKA絶賛の呟きの嵐でした。「ASKAのセトリがエグい」「ASKAさん、凄すぎて言葉出ない」「ASKAさんのレジェンド感恐るべし。YAH YAH YAH、アンセム過ぎ」

帰宅後、好きだったASKAの曲をYouTubeで聴きました。「はじまりはいつも雨」「太陽と埃の中で」「PRIDE」「WALK」「LOVE SONG」・・。詩的な歌詞が大好きでしたが、それは今でも・・いや、この年になって一層、心に染みました。過去は消せないですが、全身全霊で歌うあなたの曲は、今でも多くの人の心に響き感動を与えてくれています。また来年、音楽博覧会で会えますように・・。