『心呼吸』by柴犬
クワイエットルームにようこそ
「クワイエットルームにようこそ The Musical」を観てきました。このチケットは、観劇のサブスクrecri経由で取ったチケットです。観劇の内容が偏らないように、新発見を求めてrecriを始めてみました。手にしたチケットは13列目のセンター席、全体を見渡せるとても良い席でした。内容はキャスト、ダンス、歌、構成、演出、ストーリーのクオリティーがとても高くて、笑いあり、涙ありの飽きさせない、それでいて少し癒される3時間でした。観劇後、これは今年のマイベスト作品になる可能性が高い!と思いました(まだ2月ですが)。
あらすじ・・舞台は「クワイエットルーム」と呼ばれる精神病院の閉鎖病棟。強制入院させられた佐倉明日香は、睡眠薬の大量摂取で意識を失って運び込まれたと聞かされるが思い出せず。突然のことに戸惑いなら、個性的な患者たちや看護師たちと過ごすうちに、彼女の失っていた記憶が蘇ってきて・・。完璧ではないからこそ愛おしい。全ての生きづらさを抱える人へ「それでもなんとか生きていこう」というエールを贈る物語。松尾スズキ作・演出。
登場人物が個性的で魅力的、それを演じる役者さん達も皆、とても素晴らしかったです。主演の咲妃みゆさん(佐倉明日香)は、宝塚時代から芝居力に定評があり、退団後は更にパワーアップした印象でした。松下優也さん(焼畑鉄雄)、繊細な表現、メロディアスな歌が良かったです。昆夏美さん(ミキ)、主役級の役者さんですが、今回は脇を固めて難役を好演していました。笠松はるさん(栗田)の歌う、「無限回廊」は切なかったです。映画と同じ役で出演のりょうさん(ナース江口)がこんなに歌って踊れるとは知りませんでした。存在感ありました。秋山菜津子さん(西野)、物語を動かす大事な役ですが、スパイスが効いていて印象的でした。
うつは心の風邪だと言われています。正常と異常の境界線なんて、ほとんどないのかも知れません。簡単に人は壊れる、歌詞にあるように、「トラップ踏んでスリップ、で、落とし穴にドロップ」、そんなものかも知れません。薬物大量摂取後、病院で「吐くな、まだだ」と歌うシーンがありますが、スワヒリ語の「ハクナ・マタタ」=「心配ない」「どうにかなるさ」と掛けていて、「大丈夫、どん底からでも立ち直れる」というメッセージを受け取りました。明日香が退院する日、知り合った患者たちの連絡先を書いたメモを見て、ミキは自分の連絡先を書かず、その紙を食べてしまいます。その後の歌〜「バイバイ閉鎖病棟、また会いましょうと言いづらいから・・」〜さよならが友情の証なんて寂しいけれど、その気持ちが明日香の背中を押してくれたことでしょう。
「クワイエットルームにようこそ」、とてもとても完成度の高いミュージカルでした。閉鎖病棟の設定ですが、コメディ要素強め、そして最後は少し癒されます。再演を熱望します。斡旋してくれたrecriに感謝。

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