松尾画報

辺境のカンガルーの近況

独特な現場

ちょっとしたつてで、映画の撮影現場のお手伝いをしてきました。

不慣れな現場なので最初はお断りしたんですが、

撮影案件が重なりすぎて物理的に人が足りないので、どうしても来てくれということで。

 

 

今回、私は、スチルカメラマンとしての参加です。

即席の撮影スタジオを作り、出演者を順番に撮っていくわけですね。

その撮影手法自体は何度か経験がありますので、心配ないわけです。

 

 

が、こういう場ってだいたい「現場の空気」みたいなものがあるんですね。

よい写真を撮るのはもちろんなんですが、それよりもまわりとの兼ね合いが重要視されるわけです。

ちょっと予想はしていたんですが、やはり今回の現場もそんな感じでした。

 

 

カメラマンの意見を尊重しすぎたり、逆に何も聞かなかったり。

明確なタイムキーパーがいなかったり、狂ったスケジュールは皆で空気読んで帳尻合わせたり。

結果に至るまでの選択(結果はどの選択でも一緒なんだけど)をものすごく重要視する人がいたり。

 

 

こういうときに強いのは、やはりフツーの基本的な事柄が出来るかどうかです。

大きな声で挨拶、進捗を明確な言葉で確認、意図を簡潔に伝えて決定権がある人に決めてもらう、など。

人と人、チームとチームの意志の共有やすり合わせがとても大事ですね。

 

 

ときには「そんな当たり前のこといちいち報告すんな」と思われていたかもしれませんが、

もう私もおっさんですから、そういうのにいちいちナイーブに心を痛めたりしません。

今回はとにかく、失敗せず無難に進めることがミッションだったわけです。

 

 

普段と違うコミュニティ・空気感の中で奮闘して、いやぁ、疲れちゃいました。

でも、たまには、別世界に飛び込むのもいいものですね。

なんだかいろいろ奮闘してた若い頃を思い出して、楽しかったです。