松尾画報

辺境のカンガルーの近況

共通語

たまーにですけど、翻訳を伴う仕事をすることがあります。

観光地の飲食店のメニュー・看板の制作とか。

もちろん私は翻訳できないので、その道のプロに翻訳を頼むんですね。

先日、翻訳者さんとこんなやりとりがありました。

 

 

 

ハシモトさん、先日の「ラストオーダー」の英訳なんですけどね、

Last Order って造語みたいなものなんですよね。

Last Call が正しいというか、まあネイティブの人には聞いてて自然なんですよ。

 

ただほら、英語圏以外の人もこのメニューを頼りに注文するわけですよね?

Call って「呼ぶ」とか「電話する」って意味もあるでしょ?

だったら「注文する」ってイメージの強い Order でもいいかと思っちゃうんです。

 

翻訳者としては Call として訳しますけど、

いろんな国の人が見る広告物として、Order もありですかね?

どうしますか? さあさあ、選んで選んで。さあ、どっち?

 

 

 

というようなことを言われました。

 

「正しい表現だけど、一部の人には伝わりにくいかもしれない」

「正しくない表現だけど、広く伝わりやすいかもしれない」

 

という感じですかね。いやぁ、困った。

私の場合、仕事でグローバル化の影響受けることは少ないと思ってたんですが、

なるほど、そう来たか。うーん、困った。

 

伝わりゃいいやん、Order でいこうぜ、って最初は思ったんですが。

正しくない表現ってことは、言っちゃえば「ヘンテコな翻訳」ってことですよね。

ときどき見る「翻訳サイトに突っ込んだだけだろ」くらい違和感あると嫌だなぁ。

 

「安い 美味い 早い 牛丼」が「安価で美味な高速牛肉ごはん」

みたいな宣伝文句で売られてるもんでしょうか。

そう考えると躊躇しちゃうな…、Call にしとこうかな…。

 

決めかねています。悩んだって答えなんて出ないんですけど。